乞食のお釈迦様

乞食の姿を変えたお釈迦様が

貧しい老夫婦が住む家に訪れました。

迎えたのは老夫婦の妻。

乞食「どうか私にご飯を頂けないでしょうか?」

妻「あなたに上げるほどの食事はありません。」

乞食「それでは、お茶だけでもいただけませんか?」

妻「あなたにあげるお茶などありません。」

乞食「お水だけでもいただけませんか?」

妻「水なら自分で近くの川で飲みなさい」

乞食は本当の姿であるお釈迦様にかえり

妻に、食事をくれたら金を、お茶をくれたら銀を、水をくれたら鈴を与えようと思っていたが残念じゃ

という去っていった。

妻は残念がり夫に出来事を話す。

夫は慌てて食事を持ち、乞食を探しに飛び出す。

橋の近くに寝ていた乞食を見つけ、お釈迦様を見なかったかと聞く。

乞食は知らないが、お水をいただけないかと夫にお願いすると

お前にあげるものはない!とつっぱねる。

その乞食がお釈迦様の姿に戻ると、夫はびっくりし

もってきた食事を渡そうとする。

そこでお釈迦様はいった。

利益が目的の善には毒がある。

なにも受け取らず去っていったとさ。